「初学者のための経営戦略論」講義レジュメ(15回分)の公開について
2008年8月末
砂田好正
2005年4月1日、私はLEC大学の教授に就任した。LEC大学が新設され、多数の教員が必要とされたための措置であった。新設大学の教授就任に際しては、文部科学省の承認が必要ということであり、私もまた、その承認を受けての就任であった。 さらに2008年4月1日からは、客員教授という職位が与えられ、講師として横浜キャンパスにおいて「事例で学ぶ経営戦略論基礎」という講義(16時間×1コマ)を担当した。今は、前期試験の学生に対する評価をする段階にまで、なっている。 この間、講師である私は、多くが「経営戦略論」の授業であり、何回かを繰り返す中で、そのレジュメがほぼ完成の域に達することが出来た。私のこの間のLEC大学の仕事の総括として、その全容を公開したいという思いが強くなった。この15回に振り分けられたレジュメは、私が中小企業診断士の資格試験の「経営基本管理」のノートを中心に、そのうえにその後の学習で得た知識を集大成したものである。また、私の学習方法として採用している箇条書き方式と、ほかの書籍などの引用などによって構成されている。私自身は浅学の徒であるが、経営学の多くのテキストなどを参考にして作られている。 このレジュメを公開する目的は、もちろん、LEC大学の学生、あるいは他大学で学ぶ学生に対し、その学習への活用を図ってもらうためである。LEC大学の授業で強調したように、経営学を必要とする学生においては、これを暗記したり、自分のノート作りの下敷きにしたりすることによって、経営学の知識の醸成に役立つと考えている。また、企業に勤務するなどして、経営学を実践に活かしたいという社会人も多くいると思われる。そのため、多くの学生や、経営学を必要とする社会人に活用してもらいたいというのが、最大の目的である。 もう一つの目的は、他大学も含めて、経営学を教える教員は多数いる。しかし、この間に私が感じたのは、ほかの教員が経営学基礎をどのように教えているのかが、まったく不明だということだ。私はこの間、大学で教える経営学基礎のテーマや範囲について、どのようにすべきかの情報を得ることがほとんど出来なかった。他大学も含めて、それぞれの教員によって、どのように教えられているのか、それを知るきっかけになればと考えたのである。そのため、ここに公開した「初学者のための経営戦略論」について、同輩の方々から、ご意見、ご叱責をいただければ幸いであると考えている。また、自分はこういうカリキュラムの授業をしている、といった内容のご意見を頂戴できれば、それに勝る幸せはない。そのうえで、同輩の方々の授業にご活用いただくことは、一向に構わない。著作権を主張するつもりはないし、一助になるのであれば、それもまた望外の幸せである。 このレジュメは、私のLEC大学での講師業で得た成果物であり、少なくても私にとっては貴重なものである。私の経営学についての知識の集積としてのこのレジュメが、多くの人々に読まれることを祈念している。 |